交通事故の基礎知識 2

修理代は全額貰えるか

 ディーラー等から修理代の見積書を作って貰っても,全額は認められない場合があります。例えば,修理代が車の時価を超える場合,車の時価までしか損害は認めてくれません。年式の古く時価が数十万円しかしない車の修理代が100万円以上もかかるなんてことはよくあるのですが,その場合でも車の時価分しか賠償は認めてくれません。これを「経済的全損」といいます。
 車の時価は,通称レッドブック(オートガイド社が毎月発行する「オートガイド自動車価格月報」の通称)で調べます。レッドブックは年式や車種毎に区別して,下取価格・卸価格・小売価格の3つに分けて毎月掲載されている本です。走行距離や車検残期間による修正要素も設定されています。しかし本の値段が高いので,一般に手に入れることは難しいかも知れません。私は損害保険会社やディーラーに見せて貰っています。

改造車の賠償

 車に必要不可欠な改造費用は勿論のこと,近時は趣味による改造についても,相当額の改造費用の賠償が認められるようになって来ました。改造に関する費用は,民法416条の「通常生ずべき損害」に該当するというわけです。
 その算定方法は,事故車両である改造車と同一の車種・年式・同程度の使用状態・走行距離の改造車を中古車市場価格をベースにし,それに改造価格を上乗せして,相当額を認定します。ただ改造車両と同等の車両を中古車市場から抽出するのは難しいでしょうから,企業会計の減価償却方法である定率法や定額法によって決めると言われています。

代車の必要性・期間・車種

 嘗ては,営業車については原則認められるが,自家用車の場合は認められないという解説が多かったのですが,近時は,自家用車についても,ケースバイケースで認められるようになって来ました。以下自家用車について検討します。

  1.  通勤・通学に利用 その必要性が高い場合,例えば病人や児童あるいは老人の送迎にいつも使っていた,会社に着いてから仕事にも使っていたような場合です。このような場合は代車の必要性が肯定されるでしょう。

  2.  レジャーや趣味に使用 通勤等と比べると否定される場合が多いでしょう。赤本の解説では,具体的にレジャーやレース参加が予定されていた場合などは,認められるのではないかとされています(赤本2006年度下巻82頁)。

  3.  代替交通機関がある場合 代替交通機関があっても,それが今までと比べて不便になる場合は認められる可能性があります。この点を前記赤本は,「バスや電車等の交通機関では不十分だとは言えない場合はダメだが,それ以外は認められる」と少しわかりにくい説明をしています。

  4.  期間 1週間から2週間程度の修理期間あるいは買替期間とされています。ただ部品調達や特殊な修理の必要から長期間認められる場合があります。

  5.  代車のグレード 裁判例では,外車で1日1万5000円から2万5000円程度,国産車なら5000円から1万5000円というものが多いです。ロールスロイスなどの高級外車であっても,国産高級車の代車料(1万5000円から2万5000円)で足りるとしています。


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